あれは確か、小学2年生くらいの頃。
東京に住んでいた頃です。
家で、夜中に目が覚めました。
午前の2時か3時くらいだったような。
家族は全員寝ていて、家の中は真っ暗でシーンとしてて。
私は何故か「外に行きたい」と、とっても強く思いました。
そーーっと布団を出て。
パジャマのまま、玄関で靴を履いて。
家の外に出ました。
家から出て、右に歩いて。
近くの大通りに出ました。
少し不思議な夜でした。
いつもより静か。。。てか完全な無音。
人が誰も歩いてない。
大通りに車が一台も通らない。
夜中だからかな、と思いました。
今考えると東京の大通りに車が全く走ってないなんて有り得ないけど、まだ小2だった私はそんな時間に外出した事はほぼなかったので、よく分からなかった。
大通りを右に曲がりました。
大通りの歩道を、駅の方に向かって歩きました。
どうして自分が外を歩いているのかよく分からなかったけど、でも夜の空気がとっても気持ち良くて。
完全無音で見渡す限り誰もいなくて、動いているのは自分だけ。
なのも気持ち良くて。
結構ルンルンな気分で歩いていました。
歩いていると、大通りの前方に大きなUFOが停まっているのが見えました。
形は、よくあるUFO型っていうのか?つぶした丸みたいな。
色は・・シルバー的な感じだったような?夜だったのでよく分かりません。
ビックリしました。
うわ、UFOとまってる!!
って思いました。
UFOは私が歩いている側の歩道に停まっていましたが、大きすぎて車道も2車線分ほど使っていました。
私は周りを見渡しました。
誰か助けてくれる大人が居ないかな?と探しました。
でもやっぱり誰も居ないし、車も来ない。
UFOに近付いてみました。
UFOの方にゆっくり歩いていると、UFOの一部が開いて、子供の宇宙人が出てきました。
小2の私と、ほぼ同じ背の高さ。
まず思ったのは「タコみたいだな!!」でした。
手足が長くてうにょうにょとタコの足みたいに動く。
頭はツルッとしてる。
色はグレーのような、青のような・・・不思議な色でした。
何故か「男の子だ」と分かりました。
タコ🐙みたいな宇宙人の子供が外に出て来ると、UFOの扉?は閉じちゃいました。
外に子供宇宙人と私だけが残され、向かい合って立っていました。
しばらく2人とも動かずに、お互いをじーっと見ていて・・・
急に子供宇宙人がパッと右に走って、またすぐに立ち止まり、振り向いてこっちを見ながら「ウフフ!」と楽しそうに笑いました。
私も子供宇宙人がいる方へ走りました。
子供宇宙人が「キャハハ!」と笑いながら、逃げました。
2人で追いかけっこが始まりました。
凄く楽しくて、2人でUFOのまわりを夢中になって笑いながら走り回りました。
2人がまだ一言も言葉を交わしてない事とか、そもそも子供宇宙人が言葉を話せるかどうかすら分からない事とかは、遊び始めた子供にはどーでもよくて。
「一緒に遊んでてこんなに楽しいって凄い!私たちすっごく仲良くなれるね!」
っていう思いが湧いて、そして子供宇宙人も同じように思ってくれている事が分かって、とにかく楽しくて嬉しかった。
2人で夢中で遊んでいると、急にまたUFOの入り口が開いて。
子供宇宙人が手招きして、UFOの中に誘ってきました。
え、いいの?入って良いの?
とか言いながら、ワクワクしてUFOの中に入りました。
UFOの中は丸くて、壁全部にスクリーンとかボタンとかスイッチ?とか色々付いてて、色んな場所が色んな色にピカピカ光ってて。
大人宇宙人が沢山居ました。
子供だったのであんまり人数とか意識してなかったんでよく分かりませんが、大人宇宙人は多分10人~15人くらいは居たような。
UFOの中には台?のようなのがいくつもあって、台の前に大人宇宙人が1人立って、台の上を触っていました。
背が低くて見えなかったけど、今思うと台の上はタッチスクリーンか何かだったのかも。
私は壁中にある色んなボタンやスイッチに感動して、うわーーすごい!とか言いながら、手あたり次第ボタンを押したりスイッチを動かしたりしてみました。
どこの何を触っても、大人宇宙人達は怒りません。
それどころか、私が近くに来ると頭をいい子いい子してくれたりする。
ここは皆なんて優しいんだ!!
何でもいじって怒られないなんてサイコーーー!!ヾ(*´∀`*)ノ
と、私のテンションはMax。
ふと見ると、子供宇宙人も私と同じように壁のボタンを押しまくって遊んでいます。
わーい楽しいね♪♪
とか言いながら、珍しい機械をどんどんいじりまくっていたら。。。
子供宇宙人が近くに来て、言いました。
「一緒に行こう」
口で言ったんじゃなく、頭に直接言ってきた感じでした。
UFOのど真ん中に、椅子がありました。
急に大人宇宙人達に持ち上げられて、その椅子に座らされました。
がっちりベルトで椅子に固定されました。
うわ、やばい!連れてかれる!!
もう2度と地球に戻れなくなるかもしれない!!
と思い。
UFO中央の椅子に座らされてベルトで固定されたまま、手と足をバタバタさせて暴れ、自分の出せる最大音量で泣き叫びました。
「いやだーーー!!!おうちかえるーーーー!!!たすけてーーーーー!!!!!」
その時。
グワッッ!!!
と、真っ白い大きな光の玉が、上の方から猛スピードで降りてきて。
私を包みました。
目の前が真っ白に光り、何も見えなくなりました。
白い光に完全に包まれる直前、光りの向こう側で、大人宇宙人達が「うわあ!」って感じで両手で顔をブロックして、光りから逃げようとしている姿が一瞬見えました。
ーーー
次の瞬間。
私は、自分の家の布団の中に居ました。
上半身起こして布団に座りました。
足は掛け布団の中でした。靴を履いてない。
「全部夢じゃない」
という事だけ、ハッキリと分かりました。
記憶が鮮明すぎる。全然消えて行かない。夢とは全く違う。
ちゃんと【今さっき体験した記憶】として、ハッキリクッキリ残ってる。
UFOのボタンを押しまくった手の感触も、しっかり残ってる。
何となく、誰にも言ってはいけないような気がして。
この事は大人になるまで誰にも言いませんでした。
あの小2の夜に会った、タコ型宇宙人達。
そして助けてくれた(気がする)、白い大きな光の玉。
あれは結局何だったんだ?
と、今でもたまに思います。
空にUFOの光を見た時なんかに。