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Hさん過去生リーディング②【人を助けたいという想い】

まずは今回お会いする存在から感じる色です


緑:人情

赤:熱い想い

白:神聖なものを信じる心

黒:神聖なものを憎む心

茶色:土


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Hさんに伝えたい事があるのはどなたですか?


森の中

森の中を1人歩く、男性の聖職者(30代中盤に見えます)

茶色の短めの髪が軽くカールしてる

白い長い服を着てる

服は真っ白じゃなくて、紋章?みたいな模様とかが入ってる

彼はとても怒りながら歩いてる

腹を立てている

自分の属している組織のやり方、上層部の聖職者たちが裏で行っている数々の悪行

全てに腹を立てている


組織の問題点に意義を申し立てる彼は、上層部にとって邪魔な存在になった

上層部は彼を超ド田舎の施設へ配属する事にした

(施設とはたぶん教会的な場所。でもカトリックな感じはしない。キリスト教の他の流派かな?)

彼は今1人で森の中を歩き、新しい配属先へと向かっている


彼は都市部に居た頃、上層部にかなり近い地位に居た

そのまま大人しく教団の言う事を聞いていれば、いずれは上層部に入れるはずだった

でも彼にはそんな事はどうでも良かった

彼は人々を救いたかった

いつも「困っている人を助けたい」という想いが胸にあった

その想いは、まるで切羽詰まっているかのように必死な、強く熱い想いだった

人々を助けるために入った教団で、上層部の悪事を見逃すわけにはいかなかった


「人を助けたいなんてそんな想いも、もうおしまいだ」

森の中を歩きながら彼は思った

これから配属される田舎の施設で、自分はたった1人で勤務する事になる

そこを訪れる人はごくわずかで、人に会うのは数日に1度程度になる

ほぼ誰とも話さずに1日を終える、そんな生活が今から待っている

他人を助けたいどころか、他人が居ないんだ

彼はイライラしながら歩いた

森の木々から差し込む美しい太陽の光や、心地よい鳥のさえずりが、彼の神経を余計に逆なでした

自分はこれから一生この光を見てこの音を聴いて生きていかなければならないのか、と絶望的な気持ちになった


それでも自分は聖職者を辞めるわけにはいかない

聖職者で居続ければ、またいつかどこかで人々の役に立てる事があるかもしれない


ーーー


もうすぐ夜になる時間にやっと到着した新たな配属先は、予想通りの場所だった

森の中の小さな集落にある教会で、建物はボロボロ、庭は雑草だらけ

もう何年も誰も配属されていないのは見て明らかだった

教会のすぐ隣に建てられた小さな小さな住居用の家に、彼は足を踏み入れた

部屋が1つしかない、小屋と読んだ方がしっくりきそうな家

その建物もだいぶガタがきていて、まずは家と教会の修繕で数年は忙しく過ごせそうだな、と彼は思った


真っ暗な家の中に入り、目を凝らして暖炉を見つけ、火をつけた

なぜか暖炉の中には新しい薪が準備されていた

暖炉の炎でほんのり明るくなった家の中には、簡単な台所と、棚とテーブルと椅子、そしてベッドが1つ置いてあった

椅子にはおばあさんが座っていた

・・・おばあさん???

彼は目を擦ってよーーく椅子を見た

やっぱりおばあさんが1人、ちょこんと椅子に座って、テーブルに両手を置いてこっちを見ている

彼は叫び声を上げて家を飛び出した

この家には悪霊が住み着いている、と思った

家を出たところで止まり、そっと後ろを振り返り、家の中を凝視した

薄暗い家の中から声が聞こえてきた


「こんにちは、長旅お疲れ様です」


悪霊じゃない、この集落の人だ、薪を暖炉に入れておいてくれたのか

そう理解した彼は、それでもまだちょっとビクビクしながら、家の中に戻った

家の中ではおばあさんが立ち上がり、いくつかのろうそくに火を点けていた

家の中がさらに明るくなった


彼はおばあさんに向かって言った

「驚いてしまってすみません。暖炉の薪を用意して下さっていて助かりました。ありがとうございます」


おばあさんは言った

「いいえ、なんでもありませんよ。ここで毎日してる事ですからね」


「毎日?ここで?」


「そうです。私はここに住んでいるんですよ」


「え・・でも、この家は今日から自分が配属されて・・」


「存じておりますよ。ですから今日からここで一緒に暮らしてまいりましょう。どうぞよろしくお願いいたします」


「・・はい???」


彼はパニックになったけど、もう外は暗くて集落がどっちの方なのかも分からないし、長旅の後で彼はとても疲れていた

おばあさんの穏やかな笑顔を見ていたら、なんだか今はもう何もかもどうでも良くなってしまった


「とにかく明日また話しましょう。今日は疲れた。休ませて頂きます」


彼は荷物を置いてベッドに横になり、そのまますぐに眠った


ーーー


次の日の朝起きて、おばあさんが床で寝ているのを見て、彼は驚いた

そして昨夜の出来事を思い出し、自分がおばあさんのベッドを取ってしまったんだと気付いた


おばあさんが起きると、彼は事情を聞いてみた

おばあさんはかつては集落の自分の家に住んでいたけど家族と死に別れ、家を火事で失い、それからずっとこの空き家に住んでいるらしい


行き場のない老人を外に放り出すわけにもいかず、彼はとりあえずおばあさんと生活していく事にした

まずはもう1つのベッド作りから始めた

ベッドが完成するまでは、自分が床に寝ておばあさんをベッドに寝かせた


おばあさんと2人暮らしの生活に慣れてくると、これはこれでなかなか悪くなかった

常に話し相手がいるし

おばあさんは元気で毎日掃除や料理をしてくれたので、彼は助かっていた


彼はおばあさんと居ると、もう亡くなってしまった自分の母親を思い出した

母親も生きていたらこのくらいの年齢になっていたはずだ

自分が若い頃、ちょうど親に反抗したい年頃の頃、母親は亡くなってしまった

母親をうざがってあまり話しもしない状態で、突然この世から居なくなってしまった


彼の中にはいつも、母親に対する後悔があった

もっと優しくすればよかった

もっと助ければよかった

もっと話をすればよかった


彼は自分のそんな後悔が、おばあさんとの生活の中で少しづつ癒されていくのを感じていた

彼は母親に優しく出来なかった代わりに、おばあさんに優しくした

母親を助けられなかった代わりに、おばあさんを助けた

母親に甘えられなかった代わりに、おばあさんに甘えた

母親と話せなかった代わりに、おばあさんとたくさん話をした


年月が過ぎ、おばあさんが徐々に弱り、とうとう亡くなった時

彼は自然とこう考えていた


「聖職者を引退しよう」


彼の心にはもう「困っている人を助けなければ」という、切羽詰まった想いはなかった

もちろん目の前に困っている人が居て、自分に出来る事があったならば、その時は手を貸すけれど

わざわざ聖職者になって困っている人を自ら探すような事はもうする必要がない、と思った


彼は気付いた

ずっと胸に抱いていた、強い強い「誰かを助けたい」という想い

あれは「母親を助けたい」という想いが、違う形で表面化したものだった

長年おばあさんと2人きりで生活した彼の心は、何に急き立てられる事もなく、とても穏やかだった


彼は聖職者を辞めて、集落の家に移り住んだ

もう集落の人々とはすっかり打ち解けていて、空いている家を貸してもらえる事になった


ゆったりとした森の集落での生活の中で、彼はよく墓地まで散歩し、おばあさんのお墓に近況報告をした

森の中を歩きながら、木々から差し込む美しい太陽の光や、鳥のさえずりに、自然に顔が笑顔になった

自分はこれからも一生この光をみてこの音を聴いて生きていこう、と幸せな気持ちに包まれた


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今回Hさんに何を伝えたかったんですか?


「他人を想うよりも、まずは近い人たちから」






 



🔻【仁王さんのお守りボタン】です☆


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